「会社の備品調達、Amazonビジネスとアスクルのどちらに一本化すべきか」
——稟議を上げる前に、結論を1つだけ言わせてください。「どちらか」ではなく「両方契約」が正解です。
申し遅れました。精密プラスチック成形メーカーでシステム改善部門・総務兼IT担当をしている、よっちんと申します。弊社では2020年からアスクル、2022年からAmazonビジネスを並行して使ってきました。そして2025年10月、アスクルがサイバー攻撃を受けて出荷が長期間止まったあの騒動で、「両方契約しておいて本当に良かった」と心の底から思った張本人です。
結論:メインはAmazonビジネス、サブにアスクル。両方とも無料登録できる法人向け調達サービスなので、迷っているなら今日中に両方申し込んでおきましょう。
この記事でわかること
- Amazonビジネスとアスクルの料金・支払い・配送・商品ラインナップの違い
- 2025年のアスクル出荷停止で弊社が学んだ「単一ベンダー依存」の経営リスク
- 法人IT担当・購買担当者が両方を使い分ける具体的な運用方法
法人・個人事業主向け。メールアドレス一つで無料登録でき、 見積書発行・請求書払い・法人割引がすぐ使えます。
- ✓登録費・年会費ゼロ
- ✓見積書をカートからPDF発行できる
- ✓請求書払い(後払い)に対応
- ✓個人アカウントと切り替えて使える
目次
- 結論:Amazonビジネスとアスクルは「両方契約」が法人購買の正解
- 【実体験】2025年アスクル出荷停止で痛感した「単一ベンダー依存」の怖さ
- Amazonビジネスとアスクルの基本スペック比較表
- 料金・価格設定で比較:変動のAmazon、固定のアスクル
- 支払い・請求の柔軟さで比較:経理目線で見るとどっち?
- 配送・在庫の安定性で比較:BCP視点で再評価する
- 商品ラインナップで比較:得意領域がはっきり分かれる
- 購買管理・承認ワークフローで比較:稟議は通しやすいか?
- 見積書・適格請求書発行の使い勝手
- 有料オプションの比較:ビジネスプライムは入るべきか?
- 結論:私のリアルな使い分けルール
- よくある質問(FAQ)
- まとめ:単一ベンダー依存は経営リスク。両方契約してこそ事業継続できる
結論:Amazonビジネスとアスクルは「両方契約」が法人購買の正解

最初に答えを書いてしまいます。法人購買・IT担当として2サービスを4年以上使ってきた私の結論はこうです。
- メイン:Amazonビジネス — 突発購入・PC周辺機器・電子部品・幅広い品揃え・数量割引
- サブ:アスクル — 定期発注・コピー用紙などの重量物・地方拠点への当日配送
- 切替トリガー: どちらかが障害・在庫切れ・価格高騰のときに即もう一方へ振る
「いやいや、契約管理が2倍になるじゃん」と思うかもしれません。ですが、両方とも年会費・登録料がゼロで、使った分だけの請求書払いです。維持コストはほぼ発生しません。それなのに事業継続リスクを大幅に下げられる——これを稟議で説明できない総務はモグリだと思っています。
そう言い切る根拠が、次のセクションでお話しする2025年10月の経験です。
【実体験】2025年アスクル出荷停止で痛感した「単一ベンダー依存」の怖さ

2025年10月、アスクルが大規模なサイバー攻撃を受け、出荷業務が長期間にわたって停止しました。法人向けの「ASKUL」も個人向け「LOHACO」も影響を受け、復旧には数週間を要したのは記憶に新しいところです。
このとき、アスクル一本で備品調達を回していた企業は、まさにパニック状態でした。弊社の取引先でも「コピー用紙が3日で底をつき、近所のホームセンターを回って凌いだ」「年末調整の封筒が入荷せず、社労士に頭を下げた」という話を複数聞いています。
弊社で実際に起きた「振り替え」の流れ
弊社では、製造現場で使う消耗品(手袋・ウエス・清掃用品)と事務所のコピー用紙・トナーをアスクル中心で発注していました。10月の障害発生直後、社内に下記のアナウンスを出しました。
「アスクル発注の予定があった部門は、復旧まで一旦Amazonビジネス側に振り替えます。承認フローは同じ、勘定科目もマスタを揃えてあるので、購買部から見ても処理は変わりません」
普段からAmazonビジネスでも稟議承認フローを組んでおいたので、切り替えは半日で完了しました。製造ラインを止めることなく、年末の繁忙期を乗り切れたのは、複数ベンダー体制を敷いていたおかげです。
「両方契約」のコストはほぼゼロ、得られる安心は計り知れない
Amazonビジネスもアスクルも、法人・個人事業主向けに無料で登録できます。年会費もアカウント維持費もかかりません。ビジネスプライム(Amazonの上位プラン)に入らない限り、固定費は発生しないのです。
「とりあえず両方アカウントを作っておく」だけで、有事の選択肢が2倍になります。これをやらない理由が私には見つかりません。Amazonビジネスの登録手順は【2026年最新】Amazonビジネスの登録方法を5ステップで解説で詳しく書いているので、まだの方はこちらから進めてみてください。
Amazonビジネスとアスクルの基本スペック比較表

ここからは実用比較に入ります。まずは全体像を把握するための比較表をご覧ください。◎=特に優れる、○=対応、△=条件付き、×=非対応として読んでください。
| 比較項目 | Amazonビジネス | アスクル |
|---|---|---|
| 登録料・年会費 | 無料 | 無料 |
| 取扱商品数 | 数億点・幅広い | 約1,000万点・事務用品中心 |
| 主な得意領域 | PC・電子部品・工具・MRO品 | 事務用品・コピー用紙・トナー・清掃用品 |
| 価格設定 | 変動価格・数量割引 | カタログ価格固定 |
| 請求書払い | 対応(審査あり) | 標準対応・月締め |
| 配送スピード | 翌日配送・プライム対象 | 当日・翌日配送(地域差あり) |
| 最低注文金額 | なし | 1,000円〜(地域による) |
| 見積書発行 | 管理画面から発行可 | 管理画面から発行可 |
| 承認ワークフロー | 部署コード・勘定科目入力に対応 | 部署別予算管理対応 |
| アカウント分割 | 部署・拠点ごとに分割可 | 部署別IDで管理 |
| 有料オプション | ビジネスプライム(年額制) | 特になし(割引クーポンあり) |
| 事業継続性(BCP視点) | 複数倉庫・グローバル物流 | 自社物流の強みと脆さが共存 |
表だけ見ると「Amazonビジネスの圧勝」に見えますが、アスクルにはアスクルの強みがあります。次のセクションから項目別に深掘りしていきます。
料金・価格設定で比較:変動のAmazon、固定のアスクル

法人購買担当としては、ここが一番気になるポイントだと思います。両社の価格設計はかなり性格が違います。
Amazonビジネス:変動価格+数量割引で「底値を取りに行く」
Amazonビジネスはマーケットプレイス型なので、同じ商品でも出品者やタイミングによって価格が変動します。10個以上のまとめ買いで自動的に数量割引が適用される商品も多く、消耗品をまとめて発注する企業にはうれしい設計です。
弊社の場合、製造現場のニトリル手袋を300箱単位で発注していますが、Amazonビジネスのほうがアスクルより1箱あたり80円ほど安い時期が多いです。年間で約24万円の差になります。経理から「相見積もりちゃんと取ってる?」と詰められたとき、Amazonビジネスの価格を出すと納得してもらえることが多いです。
アスクル:カタログ価格固定で「予算が読める」
一方アスクルは、カタログ価格が基本的に固定です。年度予算を組むときに「コピー用紙A4×30箱で〇〇円」と試算しやすく、経理・購買のオペレーションに乗せやすいのが強みです。
また、不定期で「期間限定割引クーポン」や「カテゴリ別キャンペーン」が走るので、それを狙って発注すればAmazonビジネスより安くなることもあります。「読める価格」と「キャンペーン活用」のバランスがアスクル流です。
大量買いや突発購入はAmazon、定期発注や予算管理重視はアスクル——という棲み分けがおすすめです。
支払い・請求の柔軟さで比較:経理目線で見るとどっち?
法人購買で避けて通れないのが「請求書払い対応」と「インボイス制度」への対応です。両社ともクリアしていますが、運用上の差はあります。
Amazonビジネスの請求書払い:審査あり・限度額制
Amazonビジネスの請求書払いは、与信審査をパスすれば月締めで利用できます。限度額は審査結果によって決まり、利用実績を積むと枠が広がっていく仕組みです。インボイス対応の適格請求書も発行されるので、税務上の問題はありません。
詳しい設定方法はAmazonビジネスの請求書払い設定方法と審査の手順を徹底解説でステップごとに解説しています。経理担当者と一緒に進めると失敗しません。
アスクルの請求書払い:月締め標準・取引実績ベースで柔軟
アスクルは創業以来、法人向け請求書払いが本業のような会社です。月末締め・翌月末払いが標準で、与信枠も取引実績に応じて段階的に拡大されます。「とりあえず請求書で送ってもらって経理で処理」というオペレーションが回しやすいのが特徴です。
弊社では、Amazonビジネスは突発購入と少額決済が多いのでクレカ+月締めの両建て、アスクルは固定費的な消耗品なので請求書一本、という使い分けにしています。
配送・在庫の安定性で比較:BCP視点で再評価する

配送スピードを語る記事は多いですが、ここでは事業継続(BCP)視点での比較を強調します。これが今回のリライトの肝です。
Amazonビジネス:全国の複数倉庫・委託配送網
Amazonは全国に複数のフルフィルメントセンター(FC)を持ち、配送はヤマト運輸・佐川急便・自社の配送パートナーなど複数チャネルで分散されています。1か所が止まっても全国出荷が止まる、ということが起きにくい構造です。
プライム対象商品なら翌日配送が当たり前で、地方拠点でも当日〜翌日着が見込めます。「明日の朝に手元に欲しい」突発購入では、ほぼ一択で頼れる存在です。
アスクル:自社物流の強さと、それゆえの脆さ
アスクルは「明日来る」を名前にしているとおり、首都圏・近畿圏では当日配送・翌日配送が極めて強いサービスです。自社物流センターと自社配送網に投資してきた結果、配送品質の高さは折り紙付きです。
ただし2025年10月の出荷停止のように、自社物流の中核がダメージを受けると、全国一斉に止まるという弱点も同時にあります。これは「自社一貫物流の強み」と「集中リスク」のトレードオフで、企業姿勢として責められるものではありませんが、購買側として備えておくべきリスクではあります。
商品ラインナップで比較:得意領域がはっきり分かれる

取扱品目の傾向はかなり違います。「両方契約すべき」と言い切れる根拠の一つはここです。
Amazonビジネスが圧倒的に強い領域
- PC・周辺機器: ノートPC、モニター、マウス、キーボード、Webカメラ
- ITインフラ系: ネットワーク機器、SSD・HDD、UPS、サーバーラック
- 電子部品・MRO: 工具、計測器、産業用ボルト、ベアリング
- 専門書・技術書: 業務に必要な書籍を法人決済で発注
- 家電・OA機器: 業務用プリンタ、シュレッダー、空調機器
システム推進室として、私が一番恩恵を受けているのはPC・ネットワーク機器の調達です。スイッチングハブを朝注文して翌日には現場で交換、ということが可能です。アスクルでこのスピード感は出せません。
アスクルが圧倒的に強い領域
- 事務用品・消耗品: コピー用紙、トナー、ファイル、付箋、ボールペン
- 清掃・衛生用品: 業務用洗剤、ペーパータオル、ゴミ袋、消毒液
- 製造現場系の消耗品: 軍手、ニトリル手袋、ウエス、安全靴
- 来客対応用品: 紙コップ、ペットボトル飲料、お茶パック
- 什器・収納: オフィスチェア、書庫、キャビネット
アスクルのカタログは「オフィスで使うもの全部入り」の安心感があります。発注画面で迷子になることが少なく、購買担当者の作業効率という意味では非常に優れています。定型業務はアスクル、変則業務はAmazonビジネスと使い分けると、両方の良さを引き出せます。
購買管理・承認ワークフローで比較:稟議は通しやすいか?
従業員数が増えてくると、「誰が何を買ったか」を可視化できないと経理が回りません。両社の管理機能を実務目線で比べます。
Amazonビジネス:部署コード・勘定科目の入力に対応
Amazonビジネスは、注文時に「部署コード」「勘定科目」「プロジェクトコード」といったカスタムフィールドを入力できます。会計ソフトと連携すれば、注文データをそのまま仕訳に反映できる仕組みです。
この機能は導入企業ほど威力を発揮します。詳しい設定はAmazonビジネスで「部署コード」「勘定科目」を入力して業務効率アップにまとめましたので、経理・購買連携を本格的に組みたい方は参考にしてください。
また、稟議承認フローを社内に組み込むテクニックはAmazonビジネスで稟議を効率化|承認フローの電子化で経理・購買の無駄をなくす完全ガイドで具体例を紹介しています。
アスクル:部署別ID+予算管理機能
アスクルも法人向けに、部署別IDで発注権限を分けたり、月間予算の上限を設定したりする機能を備えています。「営業部の備品費は月10万円まで」のような統制を効かせやすいのが特徴です。
ただし、Amazonビジネスのような細かいカスタムフィールド入力までは対応していないので、「会計ソフトと細かく連携したい」場合はAmazonビジネスのほうに軍配が上がります。
見積書・適格請求書発行の使い勝手
意外と忘れがちですが、社内の購買フローでは「見積書を取って稟議を回す」が必須の会社も多いはずです。
両社とも管理画面から見積書を発行できます。Amazonビジネスの場合、カートに入れた商品から見積書をPDFでダウンロードでき、社内稟議に添付できます。アスクルも同様に、見積書をWebから即発行する流れが整っています。
Amazon側の発行手順を詳しく知りたい方はAmazonで見積書を個人で発行できない?法人・個人事業主向けAmazonビジネスで簡単発行する方法もあわせて読んでみてください。
有料オプションの比較:ビジネスプライムは入るべきか?
Amazonビジネスには「ビジネスプライム」という有料オプションがあります。アスクル側には法人向けの有料オプションは特に設定されておらず、ここはAmazonビジネス特有の判断ポイントです。
ビジネスプライムDuo(年額4,900円)の判断軸
個人事業主・小規模事業者向けの「ビジネスプライムDuo」は年額4,900円で、対象商品の翌日配送が無料になります。ただし業務形態によっては元が取れない場合もあるので、加入前に試算が必要です。
注意点と落とし穴はBusinessプライムDuoの5つのデメリットを徹底解説に正直にまとめましたので、契約前に必ず目を通してから判断してください。
結論:私のリアルな使い分けルール
長くなりましたが、4年使ってきた私が現場で運用しているルールをまとめます。
- Amazonビジネス(メイン): PC・電子部品・突発購入・10万円以下の幅広い案件
- アスクル(サブ): コピー用紙・トナー・清掃用品・現場消耗品の定期発注
- 相見積もり要件のとき: 必ず両社で見積を取って稟議に添付
- 有事のとき: 片方が止まったら、もう片方の発注フローを即座に立ち上げる
大事なのは「両方契約しておく」「両方で発注フローを最低月1回は回しておく」ことです。使い慣れていない予備のサービスは、有事に役立たないからです。月に1回はサブ側でも発注して、社内の購買担当者が手順を忘れない状態をキープしておくのがコツです。
Amazonビジネスをメインに据えるべき3つの理由
- 商品ラインナップの幅が圧倒的: 数億点規模で、買えないものがほぼない
- 価格競争力: 数量割引・変動価格で底値を取りに行ける
- 配送網の冗長性: 複数倉庫・複数配送業者で「全国一斉停止」のリスクが低い
サブのアスクルは「定型業務の効率化」「予算管理のしやすさ」「事務用品の品揃え」で補完してくれる立ち位置になります。
よくある質問(FAQ)
- どうしても1つに絞るなら、どちらを選ぶべきですか?
私ならAmazonビジネスを選びます。商品ラインナップの幅・価格競争力・配送網の冗長性のバランスが優れているからです。ただし、両方とも無料登録できるので「1つだけ」に絞る合理的理由は、正直ありません。両方申し込んでおくのがベストです。
- 個人事業主・フリーランスでも両方契約できますか?
はい、両社とも個人事業主・フリーランスでも登録可能です。開業届の写しや屋号付き口座があるとスムーズです。詳細はAmazonビジネスは個人でも使えるのか?フリーランス・個人事業主向けに徹底解説もあわせてご確認ください。
- 法人クレジットカードがなくても契約できますか?
両社とも請求書払い(与信審査あり)に対応しているので、法人クレジットカードがなくても契約・利用できます。アスクルは月締め請求書払いが標準、Amazonビジネスも審査通過後に同様の支払いが可能です。
- 複数アカウントの管理は煩雑になりませんか?
運用ルールさえ決めれば煩雑にはなりません。弊社では「事務用品はアスクル、それ以外はAmazonビジネス」という単純な切り分けで運用しています。請求書も月1回ずつ届くので、経理処理の手間は2倍にはなりません。
- Amazonビジネスのメリット・デメリットをもっと詳しく知りたいです
Amazonビジネスのメリット10選とデメリット5選で、個人事業主・法人それぞれの目線で正直にまとめています。導入前に一読することをおすすめします。
まとめ:単一ベンダー依存は経営リスク。両方契約してこそ事業継続できる
Amazonビジネスとアスクルの比較を、法人IT担当のリアルな実体験を交えてお伝えしました。記事の要点をまとめます。
- 両社とも登録料・年会費0円。両方契約しないと損
- メインは商品幅・価格・配送網の強いAmazonビジネス
- サブは事務用品・予算管理に強いアスクルで補完
- 2025年のアスクル出荷停止のような有事に、調達経路を2系統持っておくことが経営リスクヘッジになる
- 毎月どちらでも発注実績を作り、フローを忘れない運用がコツ
有事のときに「うちは両方あるから大丈夫」と言えるかどうか——これが法人IT担当者の腕の見せどころです。今日、両方のアカウント開設だけでも済ませておきましょう。
Amazonビジネスの登録は5分ほどで完了します。具体的な手順は下記の記事で画像付きで解説しているので、稟議書のエビデンスにもどうぞ。
法人・個人事業主向け。メールアドレス一つで無料登録でき、 見積書発行・請求書払い・法人割引がすぐ使えます。
- ✓登録費・年会費ゼロ
- ✓見積書をカートからPDF発行できる
- ✓請求書払い(後払い)に対応
- ✓個人アカウントと切り替えて使える

