社内に「こんなツールがあれば便利なのに」という場面、日常的にありますよね。備品申請のExcel管理が煩雑、稟議書が紙のまま、部品の在庫確認が電話確認頼り……。

僕はシステム推進室に所属している総務兼IT担当ですが、エンジニア出身ではありません。それでも今、UGREEN NAS DXP2800 と Claude AI を組み合わせて社内Webアプリを量産しています。しかも「Claudeに作ってもらったファイルをNASにアップロードするだけ」という工程で。

この記事では、その実体験をそのままお伝えします。

  • Claudeへの依頼方法(難しい知識は不要)
  • 実際に作った社内アプリの例4選
  • NASにアップロードするだけで動く仕組み
  • 正直なデメリットと注意点

「自分でアプリを作る」と聞くと難しそうに聞こえますが、Claudeがコードを全部書いてくれるので、僕がやることはほとんど「依頼」と「アップロード」だけです。

結論:「Claudeにお願い → NASにアップ」だけでアプリが動く

まず全体の流れを整理します。

STEP1
Claudeに「こんなアプリを作って」と依頼する

「備品申請フォームをHTMLとCSSで作って。送信したらメール通知も欲しい」のように会話するだけ。仕様を箇条書きで伝えればOK。

STEP2
Claudeが必要なファイルをすべて出力する

HTML・CSS・JavaScript(必要ならPythonスクリプト)を含む、動作に必要なファイル一式を作ってくれる。コピペするかファイルとして保存するだけ。

STEP3
UGREEN NASの共有フォルダにアップロードする

NASのWebサーバー機能(またはDockerコンテナ)が入ったフォルダにファイルをドラッグするだけ。社内ネットワークからブラウザでアクセスできるようになる。

以上です。開発環境の構築もデプロイコマンドも不要。本当にこの3ステップだけで社内ツールが動き始めます。

UGREEN NASync DXP2800とは?まず基本を押さえる

NAS(Network Attached Storage)とは、社内ネットワークに置く共有ストレージのことです。OneDriveやGoogleドライブの社内設置版と考えると分かりやすい。

その中でもUGREEN NASync DXP2800は、単なるファイル保管庫にとどまらず、Webアプリを動かすための「簡易サーバー」として使える機種です。搭載されているUGOS ProというシステムにはDockerが標準対応しており、Webサーバーを立ち上げてブラウザからアクセスできる環境を数クリックで用意できます。

DXP2800はデュアルベイ(2ドライブ搭載可)モデル。Intel N100プロセッサ搭載で、静的なWebアプリなら複数を同時に動かしても動作は快適です。僕の環境では8GBのRAMで5〜6本のアプリを並走させています。

スペックをまとめると以下のとおりです。

項目仕様
CPUIntel N100(第12世代 Nシリーズ)4コア / 4スレッド / 最大3.4GHz
メモリ8GB DDR5(最大16GBに拡張可・ODECC対応)
ストレージベイ3.5 / 2.5インチ SATAベイ × 2
M.2スロットNVMe SSD × 2スロット
最大容量80TB(32TB×2 + 8TB×2構成時)
システムディスクeMMC 32GB(内蔵)
LAN2.5GbE(RJ45)× 1(最大312.5MB/秒)
USB(前面)USB-C 10Gb/s × 1 / USB-A 10Gb/s × 1
USB(背面)USB-A 5Gb/s × 1 / USB 2.0 × 2
映像出力HDMI(4K対応)
RAIDJBOD / Basic / RAID 0 / RAID 1
OSUGOS Pro
Docker / VM 両対応
消費電力16.38W(アクセス時)/ 5.24W(休止時)
本体サイズ231.1 × 109.2 × 177.8mm

購入はバリューコマース経由が今のところお得です。

UGREEN NASync DXP2800 公式サイトを見る

DXP2800のスペック詳細・実際の使い心地については、別途レビュー記事にまとめています。

NASでWebアプリを動かす仕組みについては、別記事でDockerの設定方法まで詳しく解説しています。

Claudeがアプリのファイルをすべて作ってくれる

ここが今回の記事の核心部分です。

Claude(AnthropicのAIアシスタント)は、テキストでの会話に答えるだけでなく、プログラムのソースコードを丸ごと出力することができます。しかも「HTML・CSS・JavaScriptで動く完全なファイルセットを作って」という依頼に対して、本当にコピーすればそのまま動くものを出してくれます。

依頼は「会話」だけでいい

実際に僕がやる依頼の仕方はこんな感じです。

「社内の備品申請フォームをHTML・CSS・JavaScriptで作ってほしい。入力項目は①申請者名 ②部署 ③備品名 ④数量 ⑤使用目的。送信ボタンを押したらconfirmダイアログを出して、OKなら申請完了画面に遷移する。デザインはシンプルに、スマホでも見やすくしてほしい」

これだけで、index.html・style.css・confirm.htmlの3ファイルがセットで出力されます。コードの意味が分からなくても動かして確認できますし、「もう少し項目を増やして」「ボタンの色を青にして」と追加で修正を依頼できます。

エンジニアに開発を依頼すると見積書が必要になりますが、Claudeなら仕様変更も即日対応。「作ってもらう→試す→修正依頼→また試す」のサイクルが数分単位で回ります。

実際に作った社内アプリ4選

うちの会社(精密プラスチック成形メーカー)で実際に稼働中のものを紹介します。

  • 備品申請フォーム:Excelでのやり取りをなくすために作成。申請→上長確認→経理通知の流れをHTMLフォームとメール通知で実現。月30〜40件の申請がこれ経由になった
  • QRコード生成ツール:部品の棚番管理用。品番を入力してボタンを押すとQRコードが生成されてA4印刷できる。JavaScriptのQRライブラリを組み込んでClaudeに仕上げてもらった
  • 作業日報入力フォーム:製造現場のパートさん向けに、タブレットから入力できるシンプルなフォームを設置。入力データはCSVとしてダウンロードできる
  • 部品検索ダッシュボード:Excelで管理していた部品マスタをCSVで読み込んで、ブラウザで検索できるようにしたもの。フロント側だけで完結するのでDockerすら不要

QRコードツールは「Claudeで作ってみるか」と思い立ってから動作確認まで1時間もかかりませんでした。外注したら数万円は飛ぶ案件です。

ClaudeはWebアプリだけでなく、WordPressプラグインのコードも丸ごと作ってくれます。実際に商品比較表のブロックプラグインを自作して販売まで至った話は別記事にまとめています。

NASへのデプロイはアップロードするだけ

Claudeが出力したファイルをNASに置く方法は、アプリの種類によって2パターンあります。

パターン1:静的ファイル(HTML/CSS/JS)をそのまま置く

上で紹介した「部品検索ダッシュボード」のように、HTMLファイルだけで完結するアプリはDockerすら不要です。UGREEN NASの「ファイルマネージャー」や「共有フォルダ」に作ったファイルを置いて、Webアクセスを有効にするだけ。社内PCのブラウザからフォルダのIPアドレスにアクセスすると、そのままHTMLが開きます。

パターン2:Docker経由でWebサーバーを立てる

メール送信やCSV保存など、サーバー側での処理が必要なアプリはDockerを使います。Claudeに「Nginxで動く構成にして、docker-compose.ymlも一緒に作って」と依頼すれば、設定ファイルごとセットで出力してくれます。

NASのUGOS ProにはDocker(コンテナマネージャー)が標準搭載されているので、ファイルをアップロードして「起動」ボタンを押すだけでWebサーバーが立ち上がります。

コマンドラインが苦手な方でも、UGOS ProのGUI画面からdocker-composeファイルをアップロードして起動するだけなので安心してください。CLIが分かる方なら SSH接続で `docker compose up -d` を叩くだけです。

実際に6か月使って感じたメリット

エンジニア出身でない自分でも運用できている

これが一番大きいです。僕はもともとIT部門の人間でもなく、総務の延長でシステム担当になったタイプ。HTMLやJavaScriptを書けと言われたら手が止まりますが、Claudeに「こういうものを作って」と言えば8割は動くものが出てきます。残り2割の調整も「動かないので直して」と伝えれば対応してくれます。

GASより断然速くて落ちない

以前はGoogle Apps Script(GAS)で社内ツールを作っていましたが、実行遅延が常に気になっていました。GASはGoogleのサーバーを借りている都合上、処理が遅かったり、突然制限に引っかかったりする。

NAS上に置いたアプリは社内LAN内で完結するので、ページ読み込みが爆速です。フォームの送信も1秒以内に完了します。現場の人に「このツール使いづらい」と言わせないためにも、レスポンス速度は重要です。

GASでの社内アプリ作成に限界を感じた経緯は、以前こちらの記事でも書きました。

コストがほぼかからない

UGREEN NAS本体は一度買えばランニングコストは電気代のみ。クラウドサービスのように月額課金が積み上がらないので、社内の稟議が通りやすい。

Claudeの利用料金は月額20ドル程度(ProプランまたはAPI使用)ですが、アプリ量産のための「開発費」と考えると、外注コストと比べて圧倒的に安い。1本のアプリを外注すれば軽く数十万円かかるケースもあります。

正直なデメリットも話します

NASの初期設定はそれなりに時間がかかる

UGREEN NAS自体のセットアップ(ドライブ取り付け・UGOS Proの初期設定・Dockerの有効化・ポート番号の設定)は、初めてやると半日〜1日かかります。

ITに慣れていない方には少し敷居があります。とはいえ、一度設定してしまえば後はほぼ触らなくていい。「最初だけ頑張る」という割り切りが必要です。設定手順は別記事で詳しくまとめているので参考にしてください。

Claudeのコードはゼロバグじゃないのでレビューは必要

Claudeが出力するコードは基本的によくできていますが、100%バグフリーではありません。特に「複雑な条件分岐があるケース」「外部ライブラリのバージョン依存があるケース」では動作確認が必須です。

とはいえ、動かないときにエラーメッセージをそのままClaudeに貼り付ければ修正案を出してくれます。「動かない→Claudeに投げる→直す」のループを繰り返せば、最終的にはちゃんと動くものになります。

個人情報・パスワード・機密データを扱うアプリは、コードをClaudeにレビューしてもらいつつ、セキュリティ面の確認は慎重にやることをおすすめします。

UGREEN DXP2800がおすすめな人・そうでない人

こんな人におすすめ
  • 社内の業務改善ツールを自前で作りたい中小企業のIT担当者
  • GASの遅さ・制限に限界を感じている人
  • 外注費をかけずに社内DXを進めたい人
  • AIでコードを書いてもらう前提で、動かす場所が欲しい人
  • クラウドに社内データを置きたくないセキュリティ意識の高い会社
こんな人には向かない
  • ハードウェアの設置・設定が完全に無理な環境(ITリテラシーがほぼゼロの会社)
  • 社外からもアクセスしたい場合(別途VPNやクラウド連携が必要)
  • 大人数の同時アクセスが前提の本番サービス(NASはあくまで社内ツール向け)

UGREEN NASync DXP2800 製品リンク

購入を検討している方は公式サイトで最新スペックと価格を確認してください。

\ UGREEN NASync DXP2800 公式サイトはこちら /公式サイトで詳細を見る

よくある質問(FAQ)

プログラミングがまったくわからなくてもできますか?

できます。Claudeへの依頼は日本語で書くだけです。ただし、NASの初期設定時に多少の試行錯誤が必要なので、「エラーが出たら調べる」くらいの気持ちは必要です。

社外からもアプリにアクセスできますか?

UGREEN NASはVPNやリモートアクセス機能も備えているので、設定次第で社外からのアクセスも可能です。ただし、セキュリティ設定が必須になるので、社内限定から始めることをおすすめします。

XServer VPSとどっちがいいですか?

社内専用ツールならNASが向いています。ランニングコストがかからず、管理も社内で完結します。社外からのアクセスが必要・大量アクセスが想定される場合はVPSが有利です。用途によって使い分けるのがベストで、僕は両方使っています。

Claude以外のAIでも同じことができますか?

ChatGPTやGeminiでも同様のコード生成ができます。ただし、Claude(特にClaude Code)はファイルを直接出力する機能が充実しており、「全部のファイルをまとめて作って」という依頼への対応が特に優れています。

まとめ

UGREEN NAS × Claudeの組み合わせは、エンジニアでない社内IT担当者にとって最強の社内アプリ開発環境だと思っています。

  • Claudeへの依頼は日本語で会話するだけ。コードを書く必要はない
  • 出力されたファイルをNASにアップロードするだけで社内Webアプリが動き出す
  • GASより速く、クラウドより安く、外注より圧倒的にコストが低い
  • 一度NASの設定を終えれば、あとはアプリを量産するだけ

稟議書電子化・備品管理・日報入力……「便利なツールがあれば」と思っていた業務を、外部ベンダーに頼まず自分たちで解決できる時代になりました。最初の一歩はNASの導入とClaudeへの初依頼です。

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