「最高の相棒は、ひとつじゃなかった…」

MX Master 3という名機を手放し、同じロジクールの高級トラックボール**「MX ERGO S」**に乗り換えた今、心からそう感じています。

こんにちは!副業ブロガーとして活動しているよっちんです。毎日最低8時間はPCの前に座り、仕事やブログ執筆に明け暮れる日々を送っています。

ガジェット、特にマウスには目がなく、これまで様々な「良い」とされるマウスを試してきました。ここ数年は、ロジクールのフラッグシップモデルである「MX Master 3」を愛用。その多機能性、絶妙な握り心地、そして洗練されたデザインに、正直「これ以上のマウスはないだろう」と満足していました。

しかし、ひとつだけ解決できない悩みがありました。それは「長時間の作業による腕と肩の痛み」です。

【Before】最高の相棒だったはずのMX Master 3と、忍び寄る身体の悲鳴

MX Master 3は本当に素晴らしいマウスです。MagSpeed電磁気スクロールは一度使うと手放せませんし、カスタマイズ可能なボタンは作業効率を格段に上げてくれました。握った時のフィット感も抜群で、短時間の作業なら何の不満もありません。

でも、夕方近くになると、決まって右腕から肩にかけて、ズーンと重い痛みを感じるようになるんです。

最初は「気のせいかな」「ちょっと疲れてるだけかな」と思っていました。整体に通ったり、休憩をこまめに取ったりもしましたが、根本的な解決には至りません。ひどい時は、作業終盤には集中力が途切れ、イライラしてしまうことも…。

「もしかして、マウスを動かす動作そのものが負担になっているのでは?」

そう考え始めたとき、ふと**「トラックボールマウス」**の存在を思い出しました。手首や腕を固定したまま、親指(または人差し指)でボールを転がしてカーソルを操作する、あの独特なデバイスです。

正直、最初は少し抵抗がありました。「操作が難しそう」「細かい作業には向かないのでは?」という先入観があったからです。でも、藁にもすがる思いで、**「腕や肩の負担を少しでも減らせるなら…」**と、トラックボールマウスへの乗り換えを決意しました。

MX Master 3の操作感やプレミアム感は気に入っていたので、どうせならトラックボールでも妥協したくない…そんな思いから、ロジクールのトラックボールの中でも上位モデルにあたる**「MX ERGO S」**を選択しました。

(※MX ERGO Sの基本的な機能やスペックについて、より詳しく知りたい方はこちらのレビュー記事もどうぞ)

期待したのは、以下の2点です。

  1. MX Master 3同様の快適な操作感と質感を維持しつつ、腕や肩の負担を減らすこと。
  2. MXシリーズならではの多機能性(ボタンカスタマイズ、Flow機能など)を引き続き活用すること。

出会いと第一印象:新しい相棒、MX ERGO Sとの対面

届いたMX ERGO Sを箱から出すと、そこにはMX Master 3にも通じる、しっとりとした上質な質感が。安価なモデルとは一線を画す、所有欲を満たしてくれるデザインです。手に取ると、ずっしりとした安定感があります。

最大の特徴である**角度調整機能(0°と20°)**を試してみると、20°に傾けた時の自然な手のポジションに驚きました。これなら確かに手首への負担が少なそうだ、と直感的に感じました。

早速PCに接続し、MX Master 3でも使い慣れたソフトウェア(Logicool Options+)で設定を開始。ボタン割り当てやカーソル速度の調整は、MX Master 3と同様にスムーズに行えました。

そして、いよいよボールに親指を乗せて、カーソルを動かしてみます。

「…ん? おお、なるほど」

やはり、マウスとは全く異なる操作感覚。思ったところにピタッと止めるには、少し練習が必要そうです。しかし、MX Master 3のような精密さとは違うものの、ボールの動き自体は非常に滑らか。**「これは慣れれば武器になる」**と感じさせるポテンシャルがありました。

【After】MX ERGO Sが変えた私のデスクワークライフ

最初の数日は、意識的に親指を動かす必要がありましたが、1週間も経つ頃には、MX ERGO Sは完全に私の手の一部となっていました。そして、期待以上の変化が訪れたのです。

1. 腕と肩の痛みが、本当に消えた!

これが最大の変化であり、MX ERGO Sを選んだ最大の理由でした。マウスを動かす動作がなくなったことに加え、20°の角度が手首を自然なポジションに保ってくれるため、腕から肩にかけての負担が劇的に軽減されました。以前は夕方になると感じていた重苦しい痛みが、本当に嘘のように感じなくなりました。

2. MX Master 3譲りの快適な機能性

心配していた操作性も、Logicool Options+によるカスタマイズで解決。「戻る/進む」ボタンはもちろん、精密モードボタン(カーソル速度を一時的に遅くする機能)が、細かい作業をする際に非常に役立ちました。MX Master 3で便利だった機能が、トラックボールでも同じように使えるのは大きなメリットです。(※Flow機能は私の環境では未使用ですが、複数デバイスを使う方には便利だと思います)

3. 「マウスを動かすスペース」からの解放 + 安定感

マウスパッドが不要になりデスクがスッキリしたのはもちろん、MX ERGO Sはずっしりとした重さがあるため、デスク上で全くズレません。この圧倒的な安定感も、使ってみて感じた心地よさの一つです。

4. 疲れにくさ と 集中力の持続

身体的なストレスが減ったことで、精神的な余裕も生まれました。長時間の作業でも疲れを感じにくくなり、最後まで高い集中力を維持しやすくなったと実感しています。これは、フリーランスとして働く上で非常に大きなアドバンテージです。

【特に刺さった機能】

  • 角度調整機能(20°): これがあるのとないのとでは大違い。私にとっては、この自然な傾斜が、手首の負担軽減に最も貢献してくれました。
  • 精密モードボタン: トラックボールの弱点とされがちな「細かい操作」を、このボタンが見事にカバーしてくれます。デザイン作業での微調整も、これのおかげでストレスなく行えています。
  • 質感と安定感: やはり毎日触れるものなので、MX Master 3から乗り換えても満足できる質感は重要でした。デスクにドシッと鎮座する安定感も心地よいです。

【正直レビュー】期待と違った点・注意点

素晴らしいデバイスであるMX ERGO Sですが、いくつか注意点もあります。

  • 価格が高い: やはりネックになるのは価格でしょう。一般的なマウスや安価なトラックボールと比べると、かなり高価です。MX Master 3からの乗り換えなら納得感はありますが、初めてのトラックボールとしては少しハードルが高いかもしれません。
  • 超繊細な「描画」作業には限界も? 精密モードを使えばかなり細かい操作は可能ですが、ペンタブレットのようにフリーハンドで繊細な曲線を描く、といった作業は、やはりマウスやペンタブレットに分があると感じます。ピクセル単位での調整は問題ありませんが、「描く」作業が多い方は注意が必要かもしれません。
  • 慣れが必要: これはERGO M575同様、マウスからの移行には数日間の慣らし期間が必要です。特に親指でのボール操作に慣れるまでは、少し我慢が必要かもしれません。
  • ボールの掃除は必須: 定期的なボールのメンテナンスは欠かせません。スムーズな操作感を維持するためにも、こまめな掃除を心がけましょう。

まとめ:私にとってMX ERGO Sとは?

最高の機能性と引き換えに、身体への負担を感じていたMX Master 3での日々。MX ERGO Sは、その機能性やプレミアム感を損なうことなく、長年の悩みだった腕と肩の痛みを解消してくれた、まさに理想的なデバイスでした。

【Before】

  • 最高の機能性を持つMX Master 3
  • しかし、長時間の作業で腕と肩が痛くなる
  • 夕方には集中力が低下

【After】

  • MX ERGO Sの角度調整とボール操作で腕・肩の痛みが解消
  • MX Master 3譲りの機能性・質感は維持
  • 精密モードで細かい作業もカバー
  • 長時間作業でも疲れにくく、集中力が持続

私にとってMX ERGO Sは、**「最高のパフォーマンスと身体的な快適さを両立させてくれた、デスクワークの質を一段階引き上げてくれる存在」**です。

もし、**「MX Masterシリーズのような高機能マウスを愛用しているけれど、長時間の作業による身体の負担に悩んでいる…」**という方がいらっしゃれば、MX ERGO Sは非常に有力な選択肢になるはずです。

価格は確かに安くありません。しかし、毎日使うデバイスへの投資、そして何より自身の身体の健康への投資と考えれば、十分にその価値はあると私は感じています。

最終的なおすすめ度(私自身の体験に基づく評価):★★★★★ (※価格がネックにならない、かつMX Masterシリーズの機能性・質感を維持したい方には、特におすすめです!)

この記事が、同じような悩みを抱えるあなたの参考になれば幸いです。