「長時間マウスを握っていると手首がつらい…」
そんな悩みを持つあなたに、トラックボールマウス「MX ERGO S」は革命的な解決策です。

私自身、在宅ワークで長時間PCを使う生活に切り替わったタイミングで手首の痛みに悩まされていました。いくつか試した中で最終的に行き着いたのが、このMX ERGO Sでした。

この記事では、MX ERGO Sを120%活用するための設定方法やメンテナンス法を徹底解説します!

メンテにお困りの方はコレが鉄板!

MX ERGO Sってどんなマウス?(基本レビュー)

すでにご存知の方も多いと思いますが、まずはMX ERGO Sの基本をおさらいしましょう。

  • 特徴: 手首や腕への負担を軽減するエルゴノミクスデザインが最大の特徴。0°または20°の傾斜角度を選べます。親指で操作するトラックボールは、マウス本体を動かす必要がないため省スペース。
  • 主な機能:
    • カスタマイズ可能なボタン(戻る/進む、プレシジョンモードなど)
    • チルト対応スクロールホイール
    • 2台のデバイスを切り替えて使えるEasy-Switch
    • 複数PC間でカーソルやファイルを移動できるLogicool Flow
    • USB-C充電(MX ERGO Sの場合。旧モデルはMicro USB)
  • メリット: 長時間使っても疲れにくい、省スペース、カスタマイズ性が高い
  • デメリット: トラックボール操作に慣れが必要、定期的なボールの掃除が必要、比較的高価

より詳細な開封レビューや基本的な使い勝手については、以下の記事も参考にしてみてください。

さて、基本を押さえたところで、いよいよMX ERGO Sを「使いこなす」ための本題に入っていきましょう!

Logi Options+でMX ERGO Sを”自分専用”にカスタマイズ!おすすめ設定

MX ERGO Sのポテンシャルを引き出す鍵、それが専用ソフトウェア**「Logi Options+」**です。これを使わない手はありません!

1. まずはインストール

Logicoolの公式サイトからLogi Options+をダウンロードしてインストールしましょう。指示に従うだけで簡単です。

💡 おすすめボタンカスタマイズ例(Excel用)

ボタン割当例活用シーン
左クリック上の小ボタンコピー(Ctrl+C)セルをコピーするときに手を離さず操作できて便利
左クリック下の小ボタン貼り付け(Ctrl+V)よくあるCtrl+Vをワンアクションで
ホイール押し込み「ジェスチャー機能」押しながらマウスを動かして複数のショートカットを割当可能
ホイール左右「左右スクロール」大きな表を扱う時に横移動が超ラクに!
親指下ボタンウィンドウ切替(Alt+Tab) または ポインタ速度切替複数ファイル切替やマウス移動距離の最適化に

設定方法:

  1. Logi Options+を起動し、MX ERGO Sを選択。
  2. カスタマイズしたいボタンをクリック。
  3. 割り当てたい機能を選択肢から選ぶ。
    • [スクリーンショット:ボタン選択画面]
    • [スクリーンショット:機能選択画面]

3. ジェスチャーコントロールで操作を加速!

特定のボタン(例:ホイールボタン)を押しながらマウスを上下左右に動かすことで、4つの異なるアクションを実行できるのが「ジェスチャーコントロール」です。

  • 設定例:
    • 上: ウィンドウを最大化
    • 下: デスクトップを表示
    • 左: アプリケーション切り替え(Alt+Tab)
    • 右: スタートメニューを開く

これもLogi Options+のボタン設定画面から簡単に割り当てられます。慣れると手放せない機能です! * [スクリーンショット:ジェスチャー設定画面]

4. アプリケーションごとの設定で効率最大化

Logi Options+のすごいところは、使用中のアプリケーションに合わせてボタンの割り当てを自動で変更できる点です。

  • 例:
    • ブラウザ使用時: 戻る/進むボタンはそのまま、ホイールボタンでタブを閉じる。
    • Excel使用時: 戻る/進むボタンにコピー/ペースト、ホイールボタンでセルの書式設定を開く。
    • Photoshop使用時: 戻る/進むボタンによく使うツール(ブラシ、消しゴムなど)、ホイールボタンでズームイン/アウト。

右上の「アプリケーション固有の設定を追加」から設定できます。よく使うアプリに最適化してみてください。 * [スクリーンショット:アプリケーション固有設定の追加画面]

5. ポインター&スクロール設定の微調整

  • ポインター速度: トラックボールの操作に慣れてきたら、少し速度を上げてみると、より少ない動きでカーソルを大きく動かせます。プレシジョンモードと組み合わせれば、細かい作業も高速な移動も両立できます。
  • スムーズスクロール: 有効にすると、Webページなどのスクロールが滑らかになりますが、好みによってはオフにする人もいます。試してみて、しっくりくる方を選びましょう。

MX ERGO Sをさらに使い倒す!応用的な使い方&活用術

Logi Options+によるカスタマイズだけでも十分便利ですが、MX ERGO Sにはまだまだ可能性があります。

1.【最重要】ボールの掃除が劇的に楽になる「MXERGOボール着脱スティック」

トラックボールの宿命とも言えるのが、ボールとそれを支える支持球周りのホコリや手垢の付着。これが溜まるとボールの動きが鈍くなります。

通常はマウス裏面の穴からペンなどでボールを押し出して掃除しますが、これが意外と面倒…。

そこでおすすめなのが、サードパーティ製の**「MXERGOボール着脱スティック」**!

使い方: スティックの吸盤部分をボールに押し当て、軽く持ち上げるだけ。驚くほど簡単にボールを取り外せます!装着も押し込むだけ。

メリット:

工具不要で、指も汚れない。

ボールや本体を傷つけるリスクが低い。

掃除のハードルが劇的に下がり、こまめなメンテナンスが苦にならない。

掃除のポイント:

取り外したボールは、マイクロファイバークロスなどで拭く。

本体側の支持球(3つの小さな点)周りのホコリを、エアダスターや綿棒で優しく取り除く。

[画像:掃除前後の比較(もしあれば)]

このスティックがあるだけで、MX ERGO Sのメンテナンス性が格段に向上します。正直、Logicoolに標準で付けてほしいレベルの便利アイテムです。Amazonなどで購入できます。

2. プレシジョンモードを使いこなす

ボタン一つでポインター速度を一時的に遅くできる「プレシジョンモード」。これは以下のような場面で非常に役立ちます。

  • 画像編集ソフトでの細かい範囲選択や描画
  • CADソフトでの精密な線引き
  • Excelでの細かいセルの選択
  • FPSゲームでの精密なエイム(ただし、ゲーミングマウスほどの性能はありません)

普段は速いポインター速度で効率的に、細かい作業が必要な時だけプレシジョンモード、という使い分けがおすすめです。

3. Easy-SwitchとFlowでマルチデバイス環境を快適に

MX ERGO Sは、2台のデバイス(PC、タブレットなど)とペアリングし、ボタン一つで接続先を切り替えられる「Easy-Switch」に対応しています。

さらに「Logicool Flow」を使えば、2台のPC間でマウスカーソルを画面の端から端へ移動させるだけで、シームレスに行き来できます。ファイルのコピー&ペーストも可能!

  • 設定: Logi Options+の「Flow」タブから設定します。両方のPCにLogi Options+がインストールされ、同じネットワークに接続されている必要があります。
    • [スクリーンショット:Flow設定画面]
  • 活用シーン:
    • デスクトップPCとノートPCを併用している場合
    • Windows PCとMacを併用している場合

キーボードもFlow対応のもの(例: MX Keys)を使えば、マウスとキーボードが連動して切り替わるため、さらに快適なマルチデバイス環境が実現します。

4. 他のガジェットとの組み合わせで最強のデスク環境を

  • モニターアーム: MX ERGO Sはマウス本体を動かさないので、キーボード手前のスペースを有効活用できます。モニターアームでデスクを広く使えば、さらに快適に。
  • リストレスト: より手首の負担を軽減したい場合は、MX ERGO Sの傾斜に合わせてリストレストを使うのも良いでしょう。
  • 左手デバイス: デザインや動画編集など、ショートカットを多用する作業では、左手デバイスと組み合わせることで、右手はMX ERGO Sでのポインター操作に集中できます。

トラブルシューティング:困ったときは?

  • カーソルが飛ぶ、動きが悪い: まずはボールと支持球の掃除を試しましょう。それでも改善しない場合は、レシーバーのUSBポートを変えてみる、Bluetooth接続を再ペアリングしてみる、などを試してください。
  • ボタンが反応しない: Logi Options+で設定が正しくされているか確認。特定のアプリだけで問題が起きる場合は、アプリケーション固有設定を見直しましょう。ソフトウェアの再インストールも有効な場合があります。
  • 接続が不安定: Bluetooth接続の場合は、他の無線機器との干渉がないか確認。可能であればUnifyingレシーバーでの接続を試してみてください。

まとめ:MX ERGO Sはカスタマイズと活用で化ける!

Logicool MX ERGO Sは、そのままでも優れたエルゴノミクスマウスですが、Logi Options+による徹底的なカスタマイズと、ボール着脱スティックのような便利なアイテムを活用することで、その真価を120%発揮します。

今回ご紹介した設定や活用術はほんの一例です。ぜひご自身の使い方に合わせてMX ERGO Sを最適化し、「自分だけの最高の相棒」に育て上げてください。

「そんな使い方があったのか!」という発見が、あなたのPC作業をより快適で、効率的なものに変えてくれるはずです。さあ、あなたもMX ERGO Sを使いこなしてみませんか?